
この記事では、このような悩みを解決します。
本記事の内容
・消費者金融業界の役割
・業務内容
・向いている人と向いていない人
・今後の課題と対策
今回は、消費者金融業界で働くイメージがしづらいあなたに向けて記事を書きます。
それでは、本題に入ります。
消費者金融の役割
消費者金融は銀行とは違い、個人向けの融資事業に特化した金融機関です。
一般の個人に対して「貸金業法」という法律に従って融資を行い、契約上限額の範囲内なら何度でも借入れ・返済を繰り返せるカードローンタイプの商品や不動産担保ローンなどの商品を提供しています。
また、いくらでも融資を提供できるわけではなく、2010年に貸金業法が改正された以降は返済能力を超える貸付けはできなくなっています。
ここではもう少し銀行との違いについて紹介していきます!以下の表で銀行カードローンと消費者金融カードローンの違いについて紹介します。
銀行カードローン | 消費者金融カードローン | |
金利 | 上限金利はやや低めに設定 | 上限金利は銀行よりも高めに設定 |
融資のスピード | 遅い。審査に時間がかかる | 早い(申し込んだその日に可能) |
借入れの難易度 | 消費者金融と比べて難しい。 | 簡単。無担保・無保証人で利用できる |
消費者金融の特徴として、個人の使いやすさに配慮した商品を提供している点が挙げられます。
例えば、「最初の30日間は利息0サービス」を提供している会社や最短30分で審査が通り当日に借り入れ可能なこと、銀行やコンビニのATMから借入れ・返済が可能なことなど、初めてローンを利用する方でもスムーズに手続きを進められるサービスを提供しています。
業務内容
消費者金融の主な業務内容について、以下で順に説明していきます!
①営業部門
営業部門では、融資を受けたいお客様の店頭応対や自動契約機からの受付業務、返済期日の連絡・返済相談、各種ご案内などの業務を行っています。
例えば支店の窓口業務では、来店されたお客様の新規申込や契約内容の変更手続きを行います。
電話対応ではお客さまのニーズを汲み取り、新たなご提案を行う業務や返済相談では返済期日を過ぎたお客様に連絡を入れます。
そして、状況を確認した上で今後の返済プランの提案を行います。
②保証部門
保証部門では、カードローンを申し込んだお客様に対していくらまで融資を行えるのかを審査する業務を行います。
他にも、提携先金融機関の商品を利用しているお客様の債務保証を担ったり、提携先金融機関から新しいキャンペーン広告のアピール方法についての相談を受けたりと他金融機関と協働することもあります。
③広報部門
広報部門では、新規顧客獲得を目的にテレビcmやインターネット広告、公共交通機関での広告などの業務を行います。
他にも、cm作成や日本貸金業協会との渉外業務、広告代理店とのスケジューリングなど外部企業と関わることが多いです。
向いている人と向いていない人
消費者金融業界に向いている人と向いていない人の特徴は以下の通りです。
向いている人の特徴
・あきらめず精神的にタフな人
消費者金融は個人のお客様にお金を融資することがメイン業務です。
お金を貸す以上返済を行うことができないお客様もおり、状況を確認したうえで返済を促す必要があります。
時には何度も電話をかけなければいけなく、そして今後も継続的な関係を構築できるよう配慮ある対応が求められるため諦めず精神的にタフな人が向いています。
・言葉の意味を正確に受け取り、わかりやすく説明することができる人
お金を借りるお客様は、自動契約機という無人店舗から職員の指示によって借りることができます。
その際、オペレーターはモニター越しで対応するためお客様の細かい表情を見ることができません。
そのため声色から心情を察知しながら、聞き取る言葉一言一句に配慮しなければいけません。そして、お客様の不安を取り除けるよう専門知識を分かりやすく説明することが求められます。
上記の業務から、言葉の意味を正確に受け取ることができる人、わかりやすく説明することができる人は向いています。
向いていない人の特徴
・お金の知識に興味がない人
融資を行う業務上、貸金業法など法関係や金利の計算などお金に関する知識が必要不可欠です。
他にも、住宅ローンやクレジットカードに関する知識もお客様対応の際に必要となり、あいまいな知識では心配をかける場合があります。
そのため、お金の知識を学ぶことが苦である人、興味がない人は向いていないかもしれません。
今後の課題と動向
消費者金融業界では現在、以下のような課題を抱えています。
課題:「過払い金」の返済と顧客の返済能力低下
「過払い金」という言葉を聞いたことある人は多いのではないでしょうか。
消費者金融業界では、今でも過払い金の利息返済請求が重荷となっています。
過払い金とは?
過払い金とは、法律で定める上限を超えた金利を消費者金融に支払ったお金です。
本来、2010年までは利息制限法では上限金利を20%まで、出資法では上限金利を29.2%までと上限金利を設定していました。
この2つの法律の上限金利の差は「利息制限法では違法だが出資法では合法」という
法律の曖昧さを生み出してしまい、この金利の差がグレーゾーンと呼ばれており、多くの消費者金融がグレーゾーンの間で金利を設定していました。
しかし、2006年に法改正によりグレーゾーン金利が撤廃し上限金利20.0%に変更されたため消費者金融は巨額の債務を抱えてしまい、「過払い金問題」が発生しました。
このような背景から、今日に至っても過払い金の利息返済請求が続き業界全体での課題となっています。
また、新型コロナウイルスにより借り入れニーズは高まりつつも所得減少により返済能力が低下しているという課題も抱えています。
(参考:これで解決!債務整理:https://mitsubagroup.co.jp/saimu-kaiketsu/)
今後の動向
消費者金融業界の競合となる銀行カードローンは、多重債務問題の原因になるという批判を受け自主規制を行いました。
別の競合であるクレジットカード業界でも貸付残高は横ばいであり、消費者金融の貸付残高は着実と伸びており今後も需要が高まると予測されています。
また、過払い金問題はピークが超えたことやラインクレジットやフィンテック関連会社の異業種参入など、今後伸びていく業界とも言えます。
まとめ
今回は、消費者金融業界について業務内容や今後の課題について紹介しました!
みなさん、働くイメージはできたでしょうか?
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